私が結婚して子供を産むことを、普通に願っていた両親には…同性愛など理解できるはずもなく。
思春期から、ずっと嘘をついて生きていました。
これからもずっと…嘘はついたままだと思う。
異性との交際も言えず、結婚するまでは…性交渉してはいけないレベルの両親でした。そんな厳しい環境の中に育つと…反発するのが子供です。
否定しかされない子供の頃は、家を早く出たい!それしかありませんでした。
でもそれが早く結婚することを決めた理由でもあります。大好きな人と結婚する!などという漫画やドラマみたいなことは、残念ながら出来ず。
ただ両親は、私の結婚をひどく喜んでいました。とくに、母親は。「◯◯君は、なんで◯◯(私)を選んだのか?よく選んでくれた!」などと、私が聞こえてないと思いコソコソ話していたのを覚えています。娘を何だと思っていたのか?(笑)
そして…私が生きてきて、何より1番驚いたというか、怖かった…焦った…なんとも言えない感情が飛び出したのは。
結婚式の前日の夜の自宅でのこと。母が
「話がある。」と私の部屋に入ってきて
その時なぜか、嫌な胸騒ぎがあって…母親の言いたいことが何となく分かってしまったのです。
そして…母の前に正座して次の言葉を待ちます。
すると…少し間を置いて
「お前、処女か?」
私はなんとなく、勘が働いていたので間髪入れず「うん。そう…」と絞り出しました。
母親の睨みつけるような強い視線を受けることができず、下を向いたまま答えました。
すると
「それならええわ。◯◯君が悲しむからな。私の時に後からお父さんに言われたから。」
などと…変なカミングアウト(笑)
どーでもええわ。知らんわ!と心の中で地獄のような時間を早く終われ!と唱えていました。
もちろん処女ではなく、男女と性交渉しました!なんてことも言えるわけもなく…。
次の日に無事に結婚式が盛大に行われた…話。
一世一代の嘘。