sirankedoeewa’s blog

普通の主婦の歪んだ半生

メガネの役割

 田舎育ちの私が結婚したのは、今から25年ほど前になります。同じく田舎育ちの長男だった夫。何も知らない分からないまま勢いで、嫁に来てしまいました。長男の嫁という…恐ろしい環境。しかも同居で夫の両親と義父の両親もいたのです。

 結婚願望がない私に、実家の両親は(特に母親)私に早く結婚しなさいと、何度もお見合いの話を持って来ていました。まだ22歳くらいだった私は、まだまだ遊びたいし、結婚なんか全く興味もありませんでした。

ただ子供は欲しいと漠然と思っていました。

そんなある日、日程も場所も決めたと強制的なお見合いが仕組まれました。私は反抗期ばりの口調で「いい加減にして!勝手に決めるな!」と怒りましたが…時すでに遅し。

 数日後…お見合い会場(結婚式場の和室)に両親と渋々行くことになりました。とりあえず行くだけ。そう心に決めて、部屋に入ると相手方の人達はすでに来ていました。そして、私は真ん中に座っている恐らくお見合い相手だろう男性を、しっかり見ました。第一印象は、清潔感のある真面目そうな、少し頭髪が気になるメガネの男性。何を話したか覚えてないけど、少しみんなで話してから若い2人でご飯にでも行ってこいと言われて、会場を後にしました。(終始私が知ってるお見合いっぽい感じ)

ザッと飛ばすと、その日から2ヶ月後に婚約の話があり…あれよあれよと婚礼の日取りが決まって…お見合いから半年余りで結婚式を終えていました。好きとか嫌いとか、そんな感情もわからないまま夫婦になっていました。

これでいいのか?本当にこれでいいのか?何度と自問自答しましたが、追いつかない。思考と周りの環境が追いつかない。

結婚式が終わって次の日から、その勢いのまま、ハワイへ新婚旅行に行きました。1週間近くハワイにいたはずなんですが、あんまり記憶に残っていなくて…安いダサい服で撮った写真だけ残っています。今となっては、恐ろしくてアルバムを開くこともできませんw

 無事に日本に帰って来て、そのまま帰国した日から同居が始まります。しかも夫の両親と…。

玄関から入って荷物下ろして、やれやれと私がリビングで一息ついたその時。夫が2階の部屋から、軽装に着替えて降りて来たのです。ふと顔を見ると…「えっ…ダサい。ダサすぎる…メガネ」心の中で叫びました。なんと、自宅用のメガネにチェンジしてきたらしく…大きな黒ぶちの昭和の司会者みたいなメガネ。それまでも惚れていたわけではないのですが、一気に心が冷めるのがわかりました。昭和司会者メガネは、新婚旅行明けに見ると全てが終わります。

そこから、私の人生は少しふざけていくのでした。

 

#嫁#ふざけた嫁#我慢強い#笑えたらよし